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漢方書

【家康・の子作り漢方(医)】(季刊「五術」平成11年11月号から抜粋)


【家康・の子作り漢方(医)】

 
(香草社・季刊「五術」平成11年11月号から抜粋)

佐藤六龍著





十月十九日のNHKテレビの「ときめき歴史館」で家康の子づくりの秘訣をやっていました。家康は健康に留意し、水泳と漢方薬を用いていたというのです。その漢方薬の現物を画面に出してアナウンサーがその1つの処方の中の一品一品の効能をといていたのですが、これが九割はおかしいのです。

そもそも家康の服用していた処方は漢方薬に関係した人なら知らない者はいないくらい一般的な処方です。千八百年前の『金匱要略』という医書にのっている大変に効果のある補腎剤なのです。

八味地黄丸というのが正式名称ですが、テレビでは「ハチ……」なんとかと言っていましたが、出して来た薬品は八味地黄丸でした。
熟地黄・山茱萸・淮山薬・牡丹皮・茯苓・沢瀉・肉桂・炮附子 − が正式八味丸の処方。家康はこれに海狗腎(かいくじん)を松前藩に献上させて加えて服用していたというのです。

さてこの中でアナウンサーの薬品の正しい解説は八品あるうち一品のみというおそまつ。山薬のみが正しく、あとはまちがいではないが、正しいとは言いかねる説明でした。

九割も不確かな説明とは?となると他の家康の歴史的考証も正しいのかな?と思ってしまいました。

さらにこの薬を家康が古書を色々ひもといて自己で処方として作りあげたような解説でした。これはまったくのインチキ。前述しましたように千八百年前から正式処方として八品で構成された腎の代表名処方なのです。これに海拘腎を加えただけの処方で、家康の創作性は毛一リンもありません。

ほんのささいな事かもしれませんが、薬の解説といい、薬の創作の件といい、まちがいにはちがいないのです。正式処方に同系統・同効能の他薬を加える事は加味という言葉をつかい、これまた千八百年前からあります。もちろん海狗腎を加えるのは昔からありました。

NHKでは一応日本では一番(?)とされる大塚恭男という漢方研究の医師が度々出演しているのですから、聞けばわかるものをなんであんなくだらない間違いテレビをやるのか不思議でしょうがありません。


話は変ります。
 
人間が五十歳を過ぎたら、肝と腎を強めないと老化が早くくると考えるのが漢方知識です。特に最近は西洋薬を服用する機会が多いため、知らず知らずのうちに肝と腎を弱めているのです。血圧の薬を服用している人もそうです。その上、現今の食品がこれまたすべて肝と腎に負担がかかるようなものばかり。この腎強化の代表薬が前記の八味地黄丸なのです。

家康は徳川家後継者のための子作りで、この腎薬を服用したのは正解です。我々現代人は子作り精力増強は二の次として、腎を強める、という健康法はぜひとり入れたいものです。

ただ残念なことに、漢方は体質によって処方が合う合わないがあるのです。それが漢方の「証」というものです。
この八味地黄丸は強腎補養の代表名薬ですが五十歳すぎの万人が用いられるとはかぎりません。というより用いられない体質(証)の人のほうが日本には多いのです。

それは日本人の体質・食生活から来たものなのです。台湾の中医によれば「日本人は栄養失調だから、八味丸を飲むとすぐ胃にくるのだよ!」と言っています。たしかにこの八味丸の中の地黄剤を4g入れても十日もすると胃が重いという人が大部分です。

つまり栄養失調(油ものをとるのが少ないかららしい)だから地黄がきついらしいのです。

地黄剤の入っている処方をみますと、日本は多くて4g、台湾は三銭から五銭(10gから18g)、香港は五銭から八銭(18gから30g)、大陸は一両(37g)というのです。
中国大陸の人は日本の九倍の地黄を服用しても胃がなんでもないのです。

さて男も女も五十歳を過ぎたら補腎強肝に心をつかわねばなりません。八味地黄丸についてのこわさや誤りをときましたが、漢方はありがたいもので、証に合わせ腎なり肝なりの薬が多くありますから、なにも八味丸一つにこだわることはありません。

漢方医学は五術の一つですから、易思想と五行思想で構成されています。肝なり腎の処方も体質にあわせて、八方あり十六方あり三十四方ありで、必ずしも八味丸ばかりではありませんから、自己の体質にあわせた処方は十分あるのです。
 

ぜひ読者の皆さんは腎と肝を大切にしてください。名医・名薬にあたるのも「運」のせいということです。

新潮社から出たベストセラー本『やっと名医をつかまえた』によれば、医者は三人にみてもらえ、医師側の無理じいに我慢するな、良医を見つける努力をせよ、の三ヶ条をとなえています。そしてその三ヶ条はすべて「運」によるものだ、と言っています。

 
五術をやっている我々からみると当然だ、といえますが、おもしろいともいえるのではないでしょうか?

























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『漢方秘法・口伝集』
                      
張 明澄 口述 ・ 佐藤六龍 著  

A5判・並製本・328頁   定価 12,600円(税込)


佐藤六龍先生が張明澄師から三十数年にわたり伝授された中国正統漢方の秘法・口伝を、ここに、すべて公開 !!
★正しく、伝え、研究される機会を逸した日本漢方界に、正統漢方を披瀝!

張明澄師によれば、漢方(中医学)の原典とされる『傷寒論』さえ、日本では正しく読まれていない、という。漢文の読み方が間違っているとのこと。そのため、日本では、漢方で重要な「表裏」「熱寒」の概念・理論が理解されないままです。
つまり、日本漢方は、理論構成自体が不十分な状態なのです。張明澄師は、こうした日本で、正しい漢方(中医学)の普及に尽力されましたが、それでも、一般の漢方講習会などでは語られる事がなかった犂訴の極意・秘伝瓩あります。

佐藤六龍先生が、三十数年の永きにわたり、時には、張師と毎日のように会って五術の教えを受ける、ある時には食事に接待するという中で、張師から苦心して聞き出し、ノートに書き留めておいた犂訴の極意・秘伝瓩凌堯垢髻∈2鵝△垢戮童開しました。それが本書です。

本書の前半「秘伝処方・秘薬論―薬論・処方・薬効」は、体系化されてはいませんが、各項目すべてが、佐藤六龍先生が努力を積み重ねて張師から引き出した犂訴の真骨頂、秘伝瓩任后
 




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張明澄師によれば、漢方(中医学)の原典とされる『傷寒論』さえ、日本では正しく読まれていない、という。漢文の読み方が間違っているとのこと。そのため、日本では、漢方で重要な「表裏」「熱寒」の概念・理論が理解されないままです。

つまり、日本漢方は、理論構成自体が不十分な状態なのです。張明澄師は、こうした日本で、正しい漢方(中医学)の普及に尽力されましたが、それでも、一般の漢方講習会などでは語られる事がなかった犂訴の極意・秘伝瓩あります。

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本書の前半「秘伝処方・秘薬論―薬論・処方・薬効」は、体系化されてはいませんが、各項目すべてが、佐藤六龍先生が努力を積み重ねて張師から引き出した犂訴の真骨頂、秘伝瓩任后



《本書の「これが真の正しい漢方!」》より
 
本書は日本において、張明澄師の出版書と小生の出版書以外では、始めてとでも言うべき、「正統の漢方・真の漢方」の書と言えよう。

漢方とは日本の俗称で、中国医学と言うべきかもしれない。日本の漢方は、これまで(今も)正式中国医学を和式に改悪したものか、西洋医学的生薬学か、病名別漢方か、の三者であった。

本来、漢方医学は、病人にも病状にも生薬にも、独特の観点・立場にたって構成された医療法であって、そこには他点から入りこむ余地は全くないのである。そうした重要な点をあまり考慮しないため、日本の漢方は前記の改悪された三者の漢方になってしまったのである。

私が、張明澄師に三十五年間ついていて、折に触れ、時に応じ、聞き尋ね、教えを乞うた「正統漢方の秘伝・口伝・処方」を書きとめておいたものを、ここにすべて公開する。

私事であるが、小生も八十五歳になり、こうしたすばらしい「正統漢方」を地獄に持っていけるものではないから、公開する次第。


1.正統の中国医学
2.張家に伝えられた口伝中国医法
3.張明澄師の近代感覚の真の中国医学
4.始めての病位別・経絡処方

の四大特徴を持ったものである。 ― 後略




■『中国正統 漢方秘法・口伝集』の内容
 …… 目 次 抜 粋 ……



秘伝処方・秘薬論 ― 薬論・処方・薬効

〔医論〕正統漢方の陰・陽
〔医論〕四要の診断法
〔医論〕日本人の体質
〔医論〕脈診について
〔医論〕漢方の問診条件
〔薬論〕合方の処方構成
〔薬効〕湯薬の頭煎・次煎・三煎
〔薬効〕日・中処方のちがい
〔薬論〕強精薬の用い方
〔薬効〕薬効別の精力剤
〔薬効〕粉光の用い方
〔薬論〕補薬の使い方
〔薬論〕胃の弱い人の精力剤
〔薬論〕誤った陰萎感
〔処方〕不眠症・安神
〔薬効〕安神薬の使い分け
〔薬論〕酸棗仁について
〔薬論〕夏バテの熱寒
〔薬効〕老人ボケの治療
〔処方〕降剤処方の基本
〔処方〕体質別高血圧の薬方
〔処方〕体質別貧血の薬方
〔薬論〕血液の循環
〔処方〕血小板減少の薬方
〔薬効〕清血剤の使用区別
〔処方〕脳血栓の薬方
〔薬論〕眼底出血の治療区別
〔薬論〕重症の肝硬変薬
〔薬論〕肝炎と片仔廣薬
〔薬論〕柴胡剤について
〔薬効〕心臓麻痺の薬方
〔薬論〕糖尿病の基本処方
〔薬論〕附子の代用薬
〔薬論〕利水・むくみの薬方
〔処方〕腎臓ガンの薬方
〔薬論〕前立腺肥大薬の加薬
〔処方〕正しい頻尿治療
〔処方〕十二指腸潰瘍の薬
〔処方〕胃ガン
〔薬効〕便秘薬の効果順
〔薬論〕婦人病薬の胃腸障害
〔処方〕首・肩こりの薬方
〔処方〕更年期の動悸治療
〔処方〕乳房の美容薬
〔処方〕症状別・風邪の治療
〔薬論〕蓮子の使用区別  
〔薬論〕葛根湯の苦痛
〔処方〕必須の眼病薬
〔薬論〕菊花の使用区別  
〔処方〕ガンの必須薬
〔薬効〕ガン薬種の数(かず)
〔薬効〕ガンの延命
〔薬論〕八味丸の苦痛
〔処方〕エイズの薬方
〔処方〕起死回生の妙薬
〔薬論〕芍薬の使用区別
〔薬論〕桂枝の作用区別 
〔薬効〕あわびの用い方



十二経絡別・秘伝処方 ― 難病の基本処方

肝臓病 (肝臓病経絡の症状/脾経薬/腎 経薬/肝経薬)  
コレステロール (コレステロールの経絡症状/胆経薬/胃経薬/小腸経薬/三焦経薬/大腸経薬)
婦人病 (婦人病経絡の症状/小腸経薬/三焦経薬/大腸経薬/脾経薬/腎経薬 /肝経薬)
皮膚病 (皮膚病経絡の病症/膀胱経薬/肺経薬/胆経薬/胃経薬/小腸経薬/三焦経薬/大腸経薬/脾経薬)
五官 (目耳鼻口喉)
疾患 (緑内障薬/白内 障薬/眼底出血薬/難聴薬/メニエル症候群薬/蓄膿症薬/咽喉病薬/扁桃腺炎薬/歯槽膿漏薬)
腎臓病 (腎臓病の経絡症状/小腸経薬/三焦経薬/大腸経薬/脾経薬/腎経薬/肝経薬)
糖尿病 (糖尿病の経絡症状/三焦経薬/大腸経薬/脾経薬/腎経薬/肝経薬)
胃・腸潰瘍 (胃・腸潰瘍の経絡症状/胆経薬/胃経薬/小腸薬/三焦経薬/大腸経薬/脾経薬/腎経薬/肝経薬)
前立腺 (前立腺の経絡症状/小腸経薬/三焦経薬/大腸経薬/脾経薬/腎経薬/肝経薬)
高血圧 (高血圧の経絡症状/胆経薬/胃経薬/小腸経薬/三焦経薬/大腸経薬/脾経薬/腎経薬/肝経薬)


★ご注意★

漢方は初めてという方は、本書の前に、 『中国漢方薬学体系』 をお読みください。










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