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健康法

《やさしい漢方の話(2)・生姜(しょうが)は怖い》


   やさしい漢方の話し(2) 

 【生姜(しょうが)は怖い】

        佐藤六龍


誰でも健康で長生きしたい!はわかりますが、現代ではあまり
にもそれが安易に考えられているのではないでしょうか。

テレビでの健康食品のコマーシャルの多さにはあきれるばかり
です。そこには常識も真の健康も、片鱗さえうかがえません。

今は生姜(しょうが)がおおはやり。これを飲めば、たちどこ
ろに冷えが治る! ― というのです。

漢方では千八百年前から、この生姜をあらゆる漢方処方に使用
してきました。人間に効果があるのはわかっていたのです。

しかし、使い方にコツがあるのです。下手に使うと害や苦痛が
あるのです。これを今の人は知らないのです。

第一、生姜を単味(一種類だけ用いること)で用いることは絶
対にありません。今流行のように粉末(生姜一種の)や、すっ
たのを用いては、さほどの効果はありませんし、害の方が多い
のです。こうした微妙な使い方を説いたのが正式の漢方なので
す。

今度発刊された『中国正統 漢方秘法・口伝集』には、それら
がくわしく述べられています。これは、正式漢方の口伝なので
す。

「二番煎じ」という語があります。今では悪い意味に使用され
ています。「以前の繰り返しで新味のないもの」というバカに
した語です。ところが漢方では、「頭煎・次煎・三煎」と言っ
て、病症・体質によってそれらを使い分けていて、けっして二
番煎じ(次煎)が悪いのではないのです。

むしろ、漢方の真実はこの二番煎じにあるのです。

これも『中国正統 漢方秘法・口伝集』にはくわしく述べてあ
ります。

まだ五術を修得しない六十年前の事。家内(文栞)に「小柴胡
湯」を煎じて服用させ、持ち前の貧乏性から、色が出るからも
う一度煎じて、二番煎じを作り、私が服用していたのです。そ
の後、中国師にめぐり会い、こう言われました。

「佐藤さん、あなたが丈夫なのは、奥さんの小柴胡湯の次煎
(二番煎じ)を飲んでいて、効き目の薄い頭煎を奥さんに飲ま
せていたからなのだよ!」と。

そして、この三薬の服用区別をことこまかに教えていただいた
のです。ここで私は目が開けたのです。漢方の秘伝・口伝はむ
つかしいものと思っていたのに、生姜の使い方・二番煎じ・脈
の見方のインチキ ― など。それから私は必死に漢方を学ん
だものです。


私は本年、八十四歳と五ヶ月。悪いところは、頭と口の二点で
す。野菜は一切口にしない。トウフ、酢の物、味の薄いものは
大嫌い。味が濃く、塩気の強いものが大好き。腹八分目どころ
か、腹十二分の満パイにしての毎日。こんなことをしても、漢
方はしっかり服用しているから丈夫に過ごせたのでしょう。


今、ゴマがセサミン云々と騒がれてますが、漢方では千八百年
前からゴマ仁として処方にあるのです。私はゴマ・クルミ・山
芋の粉末を三食ごとに服用しています。セサミン云々は昔から
あったのです。漢方の偉大さで、私は丈夫に過ごしてこられま
した。 




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《やさしい漢方の話・体力減退の方のために》



   《やさしい漢方の話》

【体力減退の人のために(医)】     張 明澄


    (季刊「五術」平成1年12月号掲載記事より)



普通の病気とちがって、体力減退は、ただ薬に頼ってばかりでは、
思うようになりません。

体力を強めるには、漢方薬を服用するほか、まず第一に、睡眠点
数を増やすことです。

睡眠点数は、

 1時から3時までが2点
 3時から5時までが3点
 5時から7時までが2点
 7時から9時までが2点
9時から11時までが3点
11時から13時までが3点
13時から15時までが3点
15時から17時までが2点
17時から19時までが2点
19時から21時までが2点
21時から23日時までが2点
23時から1時までが1点

というようになります。

普通の人は、だいたい8点ほど寝ていますが、それを10点ほど寝
ますと、体力が非常に強くなります。
反対に、8点も寝ていないと、いま体力が弱くなくとも、これから弱く
なっていきます。


猛烈社員はよく残業して、夜十二時に寝て、朝六時には起きますか
ら、

0時から1時までが0.5点
1時から3時までが2点
3時から5時までが3点
5時から6時までが1点

ですから、6点半しか寝ていないことになり、早くから体力が弱ま
り、未老先衰(いまだ老けず先に衰える)になります。

睡眠点数をじゅうぶん取るほか、体質を悪くして体力を弱める食
べものを、なるたけ避けなければなりません。これらの食べものを
体質別に挙げますと、

熱実タイプの人は牛肉・アルコール類・タバコ・塩分のきつい物

熱虚タイプの人はニンニク・コーヒー・タバコ・甘すぎたり酸っぱ
すぎたりする物

寒実タイプの人は玄米、ハチミツ・ハトムギ・小麦

寒虚タイプの人はハトムギ・ニンニク・タバコ・コーヒーというよう
になります。

ニンニク・玄米・ハチミツ・ハトムギ・小麦などは、日本では正しく
ない知識によって、健康食品と誤解されています。ですから、体
質の合わない人は、間違って食べすぎないように、くれぐれも気を
つけてください。

心有余而力不足(心に余りあれど力は足らず)にならない、あるい
は、それをなおす漢方薬は、熱実タイプ(冬でも冷たい飲物が好
きで暖房を嫌がり、元気があり、便秘がちの人は柴胡加竜骨牡
蛎湯

寒実タイプ(夏でも温かい飲物が好きで冷房を嫌がり、元気があり、
無汗傾向)の人は桂枝加竜骨牡蛎湯

熱虚タイプ(冬でも冷たい飲物が好きで暖房を嫌がり、疲れやすく、
多汗傾向)の人は清心蓮子飲

寒虚タイプ(夏でも温かい飲物が好きで冷房を嫌がり、疲れやすく、
軟便がち)の人は杞参腎気丸をそれぞれ服用します。

柴胡加竜骨牡蛎湯には、竜骨・牡蛎・柴胡・茯苓・半夏・生姜・大
棗・大黄が入ります。

桂枝加竜骨牡蛎湯には、竜骨・牡蛎・桂枝・炒芍・甘草・生姜・大
棗・大黄が入ります。

清心蓮子飲には、麦冬・茯苓・黄・枸杞・人参・黄耆・甘草・蓮
肉が入ります。

杞参腎気丸には、山薬・茯苓・山茱・枸杞・人参・黄耆・丹皮・蓮
肉が入ります。

分量の割合は、その人によって調整した方がより効果的です。特に
実タイプ用の柴胡加竜骨牡蛎湯・桂枝加竜骨牡蛎湯には〈大黄〉が
入りますから、下痢になりやすく調整が必要です。

また、枸杞は日本産や韓国産は効果が低く、中国産の良質のもので
なければいけません。黄耆・蓮肉は必ず修治加工してあるものを使
うこと。市販品の蓮肉は芯が抜いてないため、逆効果になり、黄耆
も加工してないと効果が望めません。

普通は一日三回、少くとも一日二回、根気よく服用すれば、かなら
ず元気が出てくるようになります。

よく眠ってよい漢方薬を飲んで、悪い健康食品を避けて、どんどん
元気になってください。






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